2017-01-01から1年間の記事一覧

現状を把握する

前章の作業によって業績のグラフができたとして、そのグラフを使って企業分析をスタートします。 【 長期間の業績推移を見る】 まずは前章で作成した長期の業績推移グラフを見て、現状の位置づけをざくっと把握します。これはそんなに難しい判断を伴う作業と…

企業分析の具体的作業

この章からいよいよ企業分析の具体的作業について解説します。 【企業分析でまず目指すこと】 企業分析の具体的作業に入る前に株式投資に役立つ企業分析とは、本質的部分で一体何を分析するか十分理解しておく必要があります。将来の株価を決めるのは、将来…

企業の調べ方

本章からはいよいよ具体的な企業分析の段取りや手段を示します。まず、実際私が全く新しく企業を分析し始める場合の段取りを示すことにしましょう。 【ファンダメンタル分析の価値】 株式投資は銘柄を人から聞いて、鵜呑みにして投資しているうちはなかなか…

中期的循環の分析とは

前回までに述べてきたように、株式投資で成功するためには、株価変動要因のどれかに絞り込んで分析する必要があります。その中で、当ブログでは企業の中期的な業績循環に絞ってお話しします。 (1) 中期的な循環を分析することとは 具体的な分析方法は先に行…

ファンダメンタル分析の意義

前回まで説明してきたような株価変動モデルを踏まえて、ここでは企業のファンダメンタルを分析することの意義とその使い方の概要を解説します。 (1) ファンダメンタル分析の優位性 株式投資を行うに当たっては、前章までに説明したような株価変動要因のどこ…

ファンダメンタルとは無関係な株価変動

株価は前回説明したファンダメンタル要因の変化だけで動くわけではありません。むしろファンダメンタルに依存した株価変動は中長期的なものであり、より短期的にはやや循環性のある中期変動、およびランダムな短期変動という株価のブレとも呼べる価格変動要…

株価とファンダメンタルの関係

株価は、企業のファンダメンタル、世界経済や金融情勢などのマクロ環境、そして短期、中長期の株価変動によって動いています。これらの関係を理解することから始めますが、まずは企業のファンダメンタル及びマクロ環境と株価の関係から見ることにしましょう…

株式投資のノウハウ「中級編」スタート

前回までは株式投資「初級編」でした。株式投資を始めたばかりの初心者が、右も左もわからない中で、リスクを回避しながら銘柄を選択する方法について解説しました。 ここから「中級編」になります。基本的なコンセプトは株価と企業業績の関係、企業を調べる…

初級者はチャートの世界に近づくな

この辺りで、まずは初級編を終わりにしたいと思います。そこで、初級編の最後に当たって、ちょっと大切な考え方をお話ししておきます。それは初心者の内にはチャートで株価を考える見方はしない方がいいという話です。 「パターン=規則性と考えてしまう間違…

PERをチェックする

前回はPBRについて解説しましたが、今回はPBRと並んで重要なPERについて解説します。 PER(株価収益率)は株価を一株当たり利益(以下EPS)で割ったものです。 本来はPBRよりPERの方が指標としては重要です。しかし、PBRの計算分母であるBPSは年によってあま…

PBRをチェックする

それではそろそろ株を買って儲けるための基本的な知識に入りたいと思います。ここでは、いくつかの観点から、株価の下落リスクが小さく、上昇率の高そうな銘柄を探す方法を説明します。 まずは、株価の割安、割高を判定する指標としてPBRとPERについて解説し…

株主優待の楽しみ

配当以外にも企業によっては、株主優待というものがあります。 これは株主に対して、その企業の商品やサービス、あるいはそのようなものがない場合は、地域の名産品などを株主に配布します。食品企業やトイレタリー企業など消費財メーカーでは自社製品の詰め…

配当の魅力

株式投資の本質的な価値は、長期的に持って、5倍、10倍を狙うというものです。しかし、そんなことは実は一朝一夕にできるものではありません。まずは、株式投資に慣れ親しんで、少しずつ企業というものの勉強をしてゆく必要があります。 ただし、それではい…

お金のない人は積立方式も

このように株を買うという行為ですが、必ず余裕資金で行ってください。ここでの前提は20万円程度のお金を最低半年、置いておけることを前提とします。 仮にそのことで数万円損をするかもしれません。でもそれは将来もっと大きな金額を投資するための授業料、…

自分の保有株で仮想売買を行う

さて、株式を買ったとします。半年間は持ち続けて、株価変動を観察するわけですが、せっかくですのでノートをつけて仮想売買をしてみてください。 仮想売買はよく株式の入門で使われる方法です。無料で使える仮想売買ソフトもあります。しかし、私は仮想売買…

まずは少額で投資を行う

今回からは、実際に株を始める場合の準備から 初めに述べたように、株式投資は理論で理解する部分と経験で理解する部分があります。そのためには、最初は小さな金額でまず買ってみるという行為が必要です。そして最初は何があっても、最低半年は保有してみて…

投資教育がないのは日本だけ?

成熟国では国民にとって株式投資はそれほど重要な知識ですから、学校教育には株式投資について教える授業があります。 アメリカでは小学校から授業の中で「株式投資」の勉強をしていてアメリカ人の60%が株式投資・不動産投資を経験した事があるとの調査結果…

株式投資の優れた点

資産運用には株式投資以外にも多くの方法があります。預金、債券、為替、不動産、金、商品などです。資産三分法という言葉がありますが、これは資産を流動性資金、使用予定資金、利殖性資金に分けて持つというものです。 上の例で言えば、流動性資金は預金で…

資産運用が必要不可欠な時代になって来た

日本人には株式投資というとはなから危険なものという捉え方の人が多いものです。だとすれば、なぜ株式投資が必要かということはとても重要なテーマです。 広い意味の資本主義経済で、一つの国が成長し、繁栄している間は国民一人一人の所得が増加し、生活水…

ギャンブルがいけないわけではありません

ただし、考え違いをしていただきたくはありませんが、私自身は株式投資でギャンブルを行うことを否定しているわけではありません。 私が言っているのは、「知識と経験が少ないにもかかわらず、株式投資でギャンブルをすれば、ほぼ間違いなく損をする」という…

株式投資はギャンブルとの境目が不明確

根本的に物事の本質がギャンブルではないとしたら、ギャンブルかギャンブルでないかの境目はどこにあるのでしょうか? それはお金をかけているか、かけていないかということになります。 前回で述べたサッカーや野球、選挙などはお金をかけなければギャンブ…

株式投資とギャンブルの違い

株式投資の本質はギャンブルではありません。しかし、基礎知識がないために多くの個人投資家はせっかくの株式投資をギャンブルにしてしまっているのです。また、株式投資にはギャンブルになりやすい要素もあります。 ここは実は極めて重要です。株式投資とし…

株価はなぜ動くのか?

株式投資をする場合、一般的には流通市場について議論することが多くなります。ただし、個人投資家でも、企業が新規上場するときや公募増資をするときには発行市場と関わることもあります。 その場合も含めて、株式投資をして資金を有利に運用することを考え…

株式市場とは何か?

前回取り上げた例で、成功した場合に、会社の価値が10年後に1億円となったと表現しましたが、その価値はどう決まるかという問題は、実は上場していない会社の場合、非常に難しいものがあります。 上場している会社の場合は簡単で、発行しているすべての株の…

株って何?

まずは、基本中の基本。株っていったい何?というところから始めてみたいと思います。 株を持つということは、会社の経営権の一部を持つということになります。 仮に、あなたの知り合いが会社を始めたとしましょう。そして、あなたに会社の設立資金を出して…