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ファンダメンタルとは無関係な株価変動

株価は前回説明したファンダメンタル要因の変化だけで動くわけではありません。
むしろファンダメンタルに依存した株価変動は中長期的なものであり、
より短期的にはやや循環性のある中期変動、
およびランダムな短期変動という株価のブレとも呼べる価格変動要因があります。


株価の中期循環

まず、株価の中期循環(D)と株価の短期変動(E)のグラフを示します。
株価の中期循環は、機関投資家の資金事情、信用取引や配当の影響によると考えられます。

 

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機関投資家では、資金の性格によって資金が入ってくる時期が決まっているため、
売り買いがそれによって影響を受けることがあります。
また、ファンドの決算期が12月や3月に集中していることから、
そのことによっても株価は影響を受けることになります。

一方、信用取引は仮需であり、6ヶ月以内に決済しなければなりません(6ヶ月信用取引の場合)。
それによっても循環が生じることがあります。

これらはともに上昇局面と下落局面でレスポンスが異なるため、
その時々で影響の現れ方は異なります。
また、昨今は配当利回りが高くなっているため、
配当目当ての株の売り買いというものもあります。
これらが複合的に影響して、中期循環が生じると考えられます。

ランダムな株価変動

株価のベースになるファンダメンタルはあらゆる経済現象の動きの結果であり、
その日々の変化はあまりに多様であって、誰もその全体の変化を日々正しく認識することはできません。


しかし、それらが断片的にデータとして目に見えるものになり、
ニュースになって多くの人の耳目に入ると、
個々の投資家がそのニュースに反応して株式市場でも行動を起こします。
それによって株価が変動すると、その株価の動きを見て行動を起こす人もいます。


これが株価の瞬間、瞬間のランダムな動きと考えられます。
つまり、今日1%上昇したとして、
それが何か意味のあるファンダメンタルの変化を正確に反映したかというと、
必ずしもそうではないことが多いのです。
その結果、翌日には1%下げて元の水準に戻ることもしばしば起こります。


これが、株価のランダムな変動ということになります。
その結果、ファンダメンタルは多様な動きではありますが、
緩やかな動きであるにもかかわらず、株価は日々めまぐるしく動くことになります。
しかし、必ず最後はファンダメンタルが示す位置に収束するのが株価というものです。


実証研究からの裏付け


日々の株価変動はここまで説明したような様々な要因が積み重なったものです。
もちろん、これらはその時点においてそれぞれを分離して表せるものではありません。
また、現実の株価はここで述べた以外の要因によっても影響を受けるため、さらに複雑な動きとなります。


しかし、さまざまな研究データから見ると、
このように株価変動を考えると理解しやすいという面があるのです。
多くの分析事例を羅列しても混乱するので、簡単な例を示すことにしましょう。


米国における超長期の企業のファンダメンタルと株式のリターンの研究によると、
株式のリターンはほぼ純資産の成長と配当で説明できるという分析データがあります。
この分析では企業のファンダメンタルと無関係な株価変動は、
長期的には株式のリターンには無関係であることを意味しています。


もちろん、株価は日々変化していますので、このランダムな株価変動で儲けようという人も多くいます。
しかし、これらはまさにランダムですから、日々の株価を追いかけて儲けようという行為は、
結局は合法的なギャンブルということになります。
古来より、ギャンブルで資産を形成した話は滅多にありません。
それゆえ、株は危ないと一般的に思われているわけですが、
大多数の人がランダムな動きに賭けるギャンブルを行っているのですから、それは当然でしょう。

当ブログではそのようなランダムな動きとは一線を画して、
基本的に企業のファンダメンタルを重視して株式投資でリターンを得る方法を解説します。